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 単純X線装置(レントゲン)

  1. 整形外科の検査といえばレントゲン、といったイメージが皆様にもあると思います。

    この検査では症状のある部位、もしくは原因となっている可能性が高い部位の撮影を行います。多くの整形外科医は、今までに何万という数のレントゲン写真見てきていますので、痛い部位の大まかなイメージをつかんだり、違和感がないか確認することを目的としています。

    もちろん骨折などの直接的な痛みの原因が判明することもよくありますし、骨や関節の状態、軟部組織(筋肉や脂肪組織など)の腫れ具合などが診断のヒントになることもあります。また、骨は複雑な形態をしていますので、各部位について最低2枚の撮影が必要となります。


  2. 当院では一般的な撮影はもちろん、長尺撮影といって下肢全体(股関節から足首まで)、背中全体(首から骨盤まで)の撮影ができます。このため下肢のアライメント、全脊椎のアライメントの確認が可能となり変形性関節症の病態が把握できたり、背中の痛みや腰痛に関しての原因解明につがなります。

    またアライメント異常は、何の症状もなく気がつかないうちから起こっていることが多く、早めに把握することで進行を遅らせることも可能です。

    ※アライメント異常:本来の並びからずれていること     
              
  3. DR ( Digital Radiography ) 方式を採用しているため、撮影が比較的スピーディーに行えます。特に整形外科のように、一つの部位に対して複数枚のレントゲン撮影を撮影することが多い科では検査時間の短縮につながり、また高画質に撮影ができるという特徴があります。

  4. また低線量モデルのパネル(患部を通過したレントゲン線を捉えて画像化するもの)を採用することで、患者さんの負担軽減に努めております。

    ※妊娠している可能性のある方は、必ずお申し出ください。

 

 骨密度測定装置

骨密度を測定する方法にはいくつかありますが、当院ではDXA 法(デュアルエネルギーX線吸収法)を採用しています。

DXA法の利点として、以下の点が挙げられます。

  1. 骨密度測定、骨密度治療において最も信頼できる標準的な測定手段であり、結果の評価や時間的な変化の信頼性が高い。

  2. 正確で再現性が高い(特に、腰椎と大腿骨で測定する際に信頼性が高い結果が出る)

  3. 迅速な検査(体勢を整えたたり、撮影後の解析の時間がありますが、撮影している時間自体は1部位20〜40秒ほどです)

 

 超音波検査(エコー)

当院では最新の超音波検査機器を導入しており、以下のような特徴があります。

  1. お身体への負担がほとんどない
    エコー検査は、体にゼリーを塗るだけで外部から超音波を当てて内部の構造を観察する検査方法です。このため患者さんに対して身体的負担が非常に少なく、ほとんど痛みを伴わず、幅広い年齢層の患者さんに使用することができます。

  2. リアルタイム
    エコー検査はリアルタイムで画像が得られるため、検査中に患部の動きを観察しながら診断が行えます。そのため、患者さんが特定の痛みや違和感を訴える動作を検査中に行ってもらうことで、その原因となる構造の異常を特定しやすくなります。また右手が痛い場合は左手と比べるなど、症状のない部分と比べることで、異常を把握しやすくなります。

  3. ダイナミックな評価
    エコー検査は体の動きを同時に評価できるため、静的な画像では捉えにくい腱の滑走や関節の動きなど、ダイナミック(動的)な情報の取得が可能です。そのため運動機能障害の診断やリハビリテーションの効果測定に有用です。

一方で超音波検査では機器を当てているごく一部しか観察することができませんので、骨や関節の全体を把握できる単純X線検査の代用品にはなりません。超音波が届く範囲が非常に狭いためです。

そのため単純X線撮影で全体的な評価を行い、その後、必要な場合はエコー検査をするというのが一般的な診察の流れになります。

またエコー検査では超音波を用いて検査を行うため、超音波が跳ね返されてしまう骨や骨内の病変、または空気を含む組織(肺や腸など)の評価には不向きであり、苦手とされています。

 

 リハビリテーション

院内風景

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